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顧客本位の業務運営と経営計画 

顧客本位の業務運営と経営計画 

公開日時:

2026/8/30 06:07

顧客本位の業務運営と経営計画 

1. 顧客本位は経営計画の出発点 

保険代理店にとって「顧客本位の業務運営」は、もはや特別な取組ではなく、経営の前提となっています。
金融庁が2017年に公表した「顧客本位の業務運営に関する原則」以降、多くの保険会社・代理店がこの考え方を経営方針に取り入れてきました。 

しかし実務では、「顧客本位」がスローガンにとどまり、経営計画とは別物として扱われているケースも少なくありません。
大切なのは、顧客本位の考え方を経営理念に明文化し、それを経営計画の"軸"として据えることです。

売上目標だけを追う計画には、従業員の納得感も、顧客からの信頼も宿りません。経営計画づくりの第一歩は、数字の前に「誰のための計画か」を問い直すことにあります。 

2. 経営計画を作る3つの手順 

顧客本位を軸に据えた経営計画は、次の3つの手順で組み立てます。 

まず①経営環境分析です。自社の強み・弱み、顧客ニーズ、競合や市場の動向を、SWOT分析などを用いて客観的に整理します。顧客本位の視点から見た自社の課題も、ここで洗い出しておきます。 

次に②重点戦略・施策です。分析結果をもとに、経営理念・ビジョンと整合する重点テーマを設定し、顧客サービスの向上策や人材育成策を具体化します。 

最後に③数値計画・目標です。売上や収保、手数料収入といった目標を、月次・四半期の中間目標や担当者別の行動計画にまで落とし込みます。 

順序を誤り、数字から計画を作り始めると、施策が後付けになりがちです。「分析→施策→数字」という流れを守ることが、実効性のある計画への近道です。 

3. 計画を活かすPDCAの回し方 

どれほど精緻な計画も、作った後に放置されては意味がありません。経営計画は、PDCAサイクルで回し続けることで初めて成果を生みます。 

Planの段階で、計画とあわせてKPI(評価指標)を定めておきます。
Doでは、月次・四半期で取組を進め、会議や朝礼で進捗を共有します。
Checkでは実績を目標と対比し、半期・年次で総括を行います。
そしてActでは、明らかになった課題への是正措置を講じ、次期計画へ反映します。 

ポイントは、各段階の記録を残すことです。
議事録や総括レポートといった記録は、計画が「絵に描いた餅」で終わっていないことの何よりの証となり、従業員の当事者意識を育てる土台にもなります。 

顧客本位の理念を出発点に、3つの手順で計画を組み立て、PDCAで育てていく。この一連の流れこそが、代理店経営を持続的に強くする王道といえるでしょう。 

経営診断・体制整備・募集人教育エキスパート
茂呂 晃良

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