助成金と補助金の違いとは? 助成金の利点や特徴を確認
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助成金と補助金の違いとは? 助成金の利点や特徴を確認
企業が事業を営むうえで、資金繰りの負担を軽減してくれる公的な支援制度は非常に心強い存在です。中でも代表的なものが「助成金」と「補助金」ですが、この二つは名称が似ているために混同されがちです。
しかし、両者は制度の目的も交付の条件も大きく異なり、正しく理解しておかなければ、自社に合った制度を見逃してしまう可能性があります。
本コラムでは、助成金と補助金それぞれの定義を整理したうえで、両者の違いを四つの観点から比較し、さらに助成金ならではの利点と特徴について詳しく解説します。
助成金とは何か
助成金とは、主に労働者の雇用や雇用の維持・促進、労働環境の改善を目的として、国や地方自治体が企業に対して支給する金銭的支援です。
雇用保険制度を財源としているものが多く、雇用に関する一定の要件を満たすことで受給できる点が特徴です。代表的な助成金には以下のものがあります。
・雇用調整助成金:事業の一時的な休業時に休業手当の一部を支援
・トライアル雇用助成金:未経験者や長期失業者を試験的に雇用する際に活用
・特定求職者雇用開発助成金:高齢者や障害者などを雇用した場合に支給
・業務改善助成金:賃上げに伴う設備投資を支援
・働き方改革推進支援助成金:労働時間の削減や有給休暇取得の促進を後押し
いずれも、雇用の安定や労働環境の改善という共通の目的を持っています。
補助金とは何か
一方の補助金は、特定の事業活動や社会的な取り組みを後押しするために、国や自治体が企業や団体に交付する金銭的支援です。
必要な費用の一部を補填する形で支給され、新技術の導入や製品開発、販路開拓、研究開発といった事業活動の支援のほか、環境対策や災害復興、地域振興などの社会貢献活動、さらには創業や事業のスケールアップに対する支援も含まれます。
ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金などが広く知られています。
助成金と補助金の四つの違い
①支給の目的 助成金は従業員の雇用維持・創出や労働環境の改善を目的とするのに対し、補助金は新規事業の開発や技術革新、地域活性化など、事業活動全般を目的としています。
②対象となる活動 助成金は雇用創出や雇用維持、賃金アップや労働時間短縮といった労働条件の改善が対象です。
補助金は事業の改善や新規開発、環境対策など、より幅広い分野が対象となります。
③支給の条件 助成金は雇用保険制度を基盤としており、雇用保険への加入や一定の雇用条件を満たすことが要件となります。
補助金は事業の目的に応じた申請要件があり、事業内容や計画、費用見積もりなどについて審査を受けるほか、交付後に報告義務が課されることもあります。
④支給方法 助成金は休業手当の支給実績や改善計画の証明など、取り組みの実施後に支給される事後型が一般的です。
これに対し補助金は、事業開始前に審査を経て交付決定を受け、プロジェクト完了後の実績報告に基づいて支給(後払い)されるケースが一般的です。
助成金の利点
助成金には、企業にとって見逃せない利点がいくつかあります。
第一に、雇用の維持・創出に対する支援です。
経営が厳しい状況にある企業が従業員を解雇せずに休業を選択する場合、雇用調整助成金を活用すれば雇用を維持しながら経営の安定化を図ることができます。
第二に、経済的な負担の軽減です。人件費を大きく削減せずに事業を継続できる可能性が高まり、厳しい経営環境を乗り越える一助となります。
第三に、労働市場全体の安定化への寄与です。企業が従業員の雇用を維持し続けられることは、個々の企業にとどまらず、社会全体の雇用の安定にもつながります。
助成金の特徴
助成金を受給するには、労働局やハローワークなどの管轄機関へ申請書を提出し、審査を受ける必要があります。
支給額は対象となる人数や期間、活動内容によって異なり、たとえば雇用調整助成金では休業手当の一定割合が助成される仕組みです。
また、多くの助成金には申請できる期間が限定されており、その期間内に雇用維持などの効果を上げることが求められる点にも注意が必要です。
まとめ
助成金と補助金は、いずれも企業や団体を支える公的な支援制度ですが、その目的や条件、対象範囲には明確な違いがあります。
助成金は従業員の雇用維持や労働環境の改善を通じて労働市場の安定化を目指す制度であり、補助金は新たな事業の開発や技術革新など、事業活動全般を後押しする制度です。
自社の課題や目的に応じてこれらの制度を適切に使い分け、活用していくことが、経営の安定と成長、そして労働市場の安定化の双方に寄与するといえるでしょう。
※本記事の記載内容は、2025年1月31日現在の法令・情報等に基づいています。
代理店支援・人財育成・制度運用エキスパート
廣岡 利道
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